カッティングプリントとは?仕組み・メリット・DTFとの違いを解説

カッティングプリントは、色付きの熱転写シートを文字や図形の形に切り抜き、不要部分を取り除いてから、熱プレスで衣類へ圧着する印刷方法です。背番号、個人名、単色ロゴなど輪郭が明確なデザインを、1枚から作りたい場合に向いています。

カッティングプリントの仕組み

  1. カットデータを作る:文字やロゴをベクターパスにします。
  2. シートを切る:カッティングプロッターがデザインの輪郭に沿って熱転写シートを切ります。
  3. カス取りをする:デザイン以外の不要なシートを手作業で取り除きます。
  4. 位置を合わせる:透明キャリアごと衣類へ配置します。
  5. 熱圧着する:熱プレス機で温度・時間・圧力を加え、生地へ接着します。

インクで絵柄を描く方式ではなく、あらかじめ色の付いたシートを切って貼る方式です。そのため、単色の輪郭はくっきり出しやすい一方、写真、細かなグラデーション、多色の複雑な絵柄には向きません。

向いているデザインと用途

  • ユニフォームの背番号、個人名、チーム名
  • スタッフウェアの単色ロゴ
  • イベント用Tシャツの短い文字
  • 1枚ずつ内容が変わる名入れ
  • 白、黒、赤など明確な単色デザイン
  • メタリック、蛍光、反射など特殊シートを使う表現

写真、細かな網点、透明効果、ぼかし、小さな独立パーツが多いデザインは、カス取りと位置合わせに手間がかかり、欠けや剥がれも起こりやすくなります。その場合はDTF、ガーメント、転写プリントなどを比較します。

メリット

  • 輪郭が明瞭:物理的に切り抜くため、文字や番号のエッジを出しやすい。
  • 小ロットに対応:版を作らず、1枚ごとに名前や番号を変えられる。
  • 濃色生地でも発色しやすい:不透明なシート色を使うため、黒いウェアにも色を載せやすい。
  • 色が安定:シートそのものの色を使うため、同じ材料なら色のばらつきを抑えやすい。
  • 特殊表現が可能:材料を選べば、蛍光、反射、メタリックなどにも対応できる。

デメリット

  • 写真や階調に不向き:基本はベタ色の形状を切り抜くため、連続階調を表現できない。
  • 細かな形ほど手作業が増える:カス取りに時間がかかり、小さなパーツは作業中や洗濯で失われやすい。
  • 多色は位置合わせが必要:色ごとにシートを切り、重ねて圧着するため、工数と厚みが増える。
  • プリント面にシート感がある:広いベタ面では通気性や柔らかさが低下しやすい。
  • 素材との相性がある:撥水加工、凹凸、伸縮、高温に弱い素材は接着不良や変形が起こる場合がある。

DTF・転写・シルク・ガーメントとの違い

方式得意な表現小ロット主な注意点
カッティングプリント単色文字、番号、名入れ得意写真・細部・多色は不向き
DTFフルカラー、濃色生地、複雑な形得意シート感、細部、プレス条件
転写プリント写真、フルカラー得意方式により余白や輪郭処理が必要
シルク印刷同じ柄の量産、特色苦手色ごとに版が必要
ガーメント印刷綿生地、写真、柔らかな風合い得意素材色・前処理・洗濯条件の影響
昇華印刷淡色ポリエステル、全面柄得意綿・濃色生地には不向き

選び方の目安:背番号や名前ならカッティング、写真や多色ロゴならDTFまたは転写、同じデザインを多枚数ならシルク、淡色ポリエステルなら昇華、綿へ自然な風合いで印刷するならガーメントを検討します。

カッティングシート出力代行の料金

販売サイズ横幅55cm固定、縦10cm単位
通常料金縦10cmあたり550円(税込)+送料
特急料金縦10cmあたり650円(税込)+送料
不要部分のカス取り縦10cmあたり20円、複雑なデータは30円(税込)
標準色ホワイト・ブラック・レッド
通常納期注文確定後7営業日以内の発送が目安

料金は2026年7月24日時点です。特急対応は受注状況によって利用できない場合があります。特殊色、複雑な形状、カス取りの難易度、数量によって条件が変わるため、注文前に見積をご確認ください。

サイズ・地域配送方法送料(税込)
縦30cm以下ゆうパケット350円
縦30cm超佐川急便900円
沖縄・離島佐川急便またはゆうパック1,800円から

Illustrator入稿データの作り方

  1. Adobe Illustratorで横幅55cm以内のアートボードを作ります。
  2. 文字をアウトライン化し、図形をカット可能な閉じたパスにします。
  3. 線だけのオブジェクトは、必要に応じてパスをアウトライン化します。
  4. 重複したパス、孤立点、不要なクリッピングマスクを削除します。
  5. デザインは正転で配置し、使用色と仕上がり寸法を明記します。
  6. Illustrator(.ai)形式で保存します。

カッティングプロッターは画像の色面ではなく、ベクターパスを切ります。JPEGやPNGを配置しただけでは、そのままカット線になりません。小文字や鋭角、細い隙間はカス取りや圧着が難しくなるため、形状を単純化して十分な太さを確保してください。

熱プレス条件の目安

前プレス約3秒
本プレス160℃・約15秒
剥離本プレス後すぐにキャリアを剥がす
仕上げプレス離型紙を載せ、160℃・約3秒

上記は当店標準シートの目安です。シートの種類、衣類の素材、厚み、撥水加工、プレス機によって適正条件は変わります。温度・時間・剥離方法は納品時の指示を優先し、端材でテストしてください。圧力の数値表示は機種間で共通ではないため、同じ数字をそのまま使わず、均一に接着する圧力へ調整します。

剥がれ・失敗を防ぐ注意点

  • 前プレスで生地の水分としわを取り除く
  • 縫い目、ボタン、段差を避け、プリント面を平らにする
  • 撥水・防汚・シリコン加工素材は、事前に接着テストをする
  • 伸縮素材には、その伸びに対応したシートを選ぶ
  • 温度不足、圧力不足、時間不足を避ける
  • 指定がホットピールかコールドピールかを確認する
  • 洗濯・アイロンはシートと衣類の取扱表示に従う

よくある質問

写真をカッティングプリントできますか?

通常の単色カッティングシートでは写真の階調を表現できません。写真はDTF、ガーメント、転写プリントなどが適しています。

黒いTシャツにも使えますか?

はい。不透明な熱転写シートであれば濃色生地にも使用できます。ただし素材と表面加工に対応するシートを選ぶ必要があります。

複数色のデザインは作れますか?

色ごとにシートを切って位置合わせすれば作れます。ただし工数、厚み、ずれの可能性が増えるため、多色・細密デザインはDTF等と比較してください。

家庭用アイロンで圧着できますか?

材料によっては可能ですが、温度と圧力を均一に保ちにくいため、業務用途や耐久性を求める場合は熱プレス機を推奨します。使用するシートの説明を優先してください。

見積・注文前の確認

使用する衣類の素材、デザイン寸法、色、数量、カス取りの希望、納期を整理して、俺流総本家(電話:0479-74-8261/平日9:00〜18:00)へご確認ください。

参考資料

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